lapin noir

Diary / Photographer / Sapporo

雨、あめ

 ピーター・スピアーの「雨、あめ」は、ある姉弟の雨の日の過ごし方と、よく目にする事象や光景をディテイルだけで見せていく文字のない絵本。
 物語の始まりと終わりは家の庭で、遊んでいると雨が降り出し、雨具を着て出かけ、帰宅すればシャワーを浴びて積み木で遊ぶ。夕方あたたかいご飯を食べた後はテレビを見て、夜になれば寝る。そして雨上がりの朝を迎え、また庭に出る。といった具合に特別なことは何もない。けれども夜から朝にかけてのシーンが象徴的な様に、雨を題材にすることで日常のリアリティが美しさと詩情を運んでくれる。
 私の場合は、平日に朝から雨だと鬱々するし、傘が煩わしいから好きではない反面、休日になると「ゆっくりできるかなあ」と少しほっとしたりする。雨の日の遊び方は子供の方が上手。荷物が増えたとしても雨だからこそ見つけたい何かを探しに、カラフルなレインコートを着て、写真を撮りに行く前向きさが欲しい。
 雨だけに限らず、細かくちゃんと観ることを再認識するという点で、写真を撮っている人にこそ、この絵本を手にとってほしいと思った。

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